AIを最強の相棒にする「第二の脳」構築術|マークダウンで知識を一元化する思考法


さくちょ
あなたの知識やメモは、今どこにありますか?
iPhoneのメモアプリ、PCのデスクトップに置かれたテキストファイル、手帳への手書きメモ、EvernoteやNotion、気になった情報のスクリーンショット…。
僕も過去、あらゆる場所に情報を散らかしてきました。
「あの情報、どこに書いたっけ…」と探す時間ほど、無駄なものはありません。
これは、僕が会社員として過ごした15年間、ずっと抱えていた大きな悩みであり、後悔でもあります。
今回は、そんな僕の失敗談を交えながら、なぜAI時代の今こそ「知識の一元管理」が重要なのか、そして、あなただけの「分身AI」を育てるための具体的な方法についてお話ししていきます。
僕が15年間、後悔し続けた「知識の散逸」問題

本題へ入る前に、少しだけ僕のサラリーマン時代の話をさせてください。
サラリーマン時代に頭を悩ませ続けたけど、実現できなかった悔しい話です。
価値ある「暗黙知」を資産にできなかった
会社員時代、僕の頭の中にはたくさんの経験やノウハウが蓄積されていました。
いわゆる「暗黙知」というやつですね。
でも、それをうまく言葉にして、誰もがアクセスできる「形式知」として残すことが、驚くほどできていなかったんです。
後輩に何かを教えるとき、的確な言葉で伝えられず、もどかしい思いをしたことは数え切れません。
結局、僕が持つ知識は僕の頭の中に留まったままで、誰かのために十分に活かすことができなかった。
これは、僕のサラリーマン人生における、大きな反省点だと思っています。
メモを取るほど「探せない」という悪循環
「メモっても、どこに書いたか忘れる…」
あなたも、こんな経験はありませんか?
僕はまさにこのタイプで、メモを取れば取るほど、情報が散らばってしまい、結局探せなくなるという悪循環に陥っていました。
- アイデアはiPhoneのメモ
- 読書メモはNotion
- WebクリップはEvernote
- ToDoは手書きの手帳
これでは、情報が活用されるのを待つ「死蔵データ」になってしまうのも当然です。

だから一時期は、「どうせ探せないなら、もうメモなんて取らなくていいや」とさえ考えていました。
AI時代の新常識「第二の脳」という思考法

では、この散らかった情報をどうすればいいのか?
その答えが、AI時代における「第二の脳」、つまり自分専用のデータ保管庫を構築することにあります。
すべての情報を「たった1つの場所」に集める
ここで、あなたに質問です。
情報のインプット、保管・加工、アウトプットという一連の流れの中で、最も重要なのはどの部分だと思いますか?
…
正解は、「情報をいかに1つの場所に集約するか」です。
下図でいうと、Obsidian(データ保管庫)の部分ですね。

あらゆる場所から得た情報、あなたのアイデアや経験、学びを、すべて1つの「データ保管庫」に集約していく。
これが、ものすごく大事になってきます。
メモが散らばってしまう根本原因は、保管場所が複数あるから。
ならば、保管場所を1つに絞ればいい。
非常にシンプルな答えです。
AIと最も相性が良い「マークダウン形式」が鍵
ただ情報を集めるだけでは、まだ不十分です。
重要なのは、AIが読みやすいデータ形式で保存すること。
それが、「マークダウン形式(拡張子は.md)」です。
マークダウンは、シンプルな記号で見出しやリストを表現できる書き方で、AIが内容を正確に理解するのに最も適しています。
WordやPDFのように、AIにとって「読みにくい」情報が含まれていないんですね。
このマークダウン形式で知識を蓄積していくことが、後々あなたの「分身AI」を育てる上で、カギを握ります。
自分専用のデータ保管庫をつくる第一歩
「データ保管庫」と聞くと難しそうですが、やることはシンプルです。
- オンラインストレージに専用フォルダを作る:
→Google DriveやDropboxなど、普段お使いのものでOK - Obsidianをインストールして、そのフォルダと連携させる
たったこれだけです。
Obsidianはマークダウンでメモを取るのに最適な無料ツールで、あなたの知識を整理し、つなげていくための強力な味方になります。
「分身AI」と共に未来のコンテンツを創造する

データ保管庫にあなたの知識がマークダウン形式で蓄積されていくと、何が起きるのか。
いよいよ、AIとの共同創造の始まりです。
あなたの過去が「デジタル資産」に変わる
まず、あなたの頭の中やPCに眠っている知識や経験は、すべて価値ある「デジタル資産」の原石だということを認識してください。
- 過去に書いたブログ記事
- 読んだ本のハイライト
- 昔のSNS投稿
- 仕事で得た専門知識
これらをマークダウンデータとして「第二の脳」に保存していくことで、いつでもAIがアクセスできる、価値ある資産へと変わります。
面倒な作業は「自分の分身AI」に任せる
データが蓄積された「第二の脳」は、いわばあなたの分身AIの教科書です。
この教科書をAI(例えばCursorなど)に読み込ませることで、
- 「このデータ保管庫の情報を使って、ブログ記事を書いて」
- 「僕の過去の経験を元に、SNSの投稿文を3つ考えて」
といった、まるでアシスタントへの指示のようなことが可能になります。
もはや、人間とAIが完全に共存できる時代です。
自分らしくない作業は「分身AI」に任せ、あなたは「あなたにしかできない活動」にもっと没頭できるようになります。
まとめ

今回は、僕自身の15年間の失敗談から、AI時代に必須となる「知識の一元管理」の重要性についてお話ししました。
- ポイント1:情報は「1つの保管庫」に集約する
- ポイント2:AIが読みやすい「マークダウン形式」で保存する
- ポイント3:蓄積したデータは「分身AI」を育てるための最高の教科書になる
これまでメモの散逸に悩んできた方こそ、この「第二の脳」という考え方は強力な武器になるはずです。
まずは、あなたのPCの中に1つだけ「データ保管庫」と名付けたフォルダを作るところから始めてみませんか?
その小さな一歩が、AIを最強の相棒にするための、大きな飛躍につながっていくはずです。