録音しただけで放置してない?音声メモをAIで要約→Obsidianに蓄積する最強ワークフロー


さくちょ
ふとした瞬間に浮かんだアイデアや、セミナーで学んだこと。
あなたはどのように記録していますか?
いまなら多くの人が、手軽な「音声メモ」を活用しているかもしれません。
話すだけなので、移動中でも手を動かせないときでも、手軽にインプットを記録できますからね。
でも、こんな経験はありませんか?
「録音したはいいけど、後から聞き返すのが面倒で録りっぱなし…」
せっかくの気づきやアイデアが、スマホの中に眠ったままになってしまう⋯これでは、宝の持ち腐れですよね。
しかし、AIの進化によって、この悩みは解決できるようになりました。
今回は、音声メモという手軽なインプットを、AIの力を借りて自動的に「再利用可能な知識」に変換し、Obsidianのような「第二の脳」に蓄積していく具体的な方法を、4つのステップでご紹介します。
この仕組みを一度作ってしまえば、あとはルーチンワーク。
あなたの「話す」という行為が、どんどん知的資産に変わっていきますよ。
音声メモを「知識の欠片」に変える4ステップ

まず、今回ご紹介するワークフローの全体像を掴んでおきましょう。
やることは非常にシンプルで、以下の4つのステップに分かれています。
- ステップ1:音声を録音する
- ステップ2:文字起こしする
- ステップ3:要約を作成する
- ステップ4:Obsidianに保存する
この流れを見て、「なんだか面倒くさそう…」と感じるかもしれません。
でも、ご安心ください。ステップ2と3は、AIでほぼ自動化できます。
一度仕組みを整えてしまえば、あとは文字起こしデータを「ペタッと貼り付ける」だけで、AIが勝手に要約まで作ってくれるようになります。
まさに、僕らが目指すべき効率的な情報管理の形ですね。
それでは、各ステップを具体的に見ていきましょう。
各ステップの具体的な手順とコツ

ここからは、各ステップで実際に何をするのか、どんなツールを使えばいいのかを解説していきます。
ステップ1:まずは音声を録音する
最初のステップは、もちろん音声の録音です。
これは、あなたが普段お使いのツールで全く問題ありません。
- iPhone / Mac の場合: 標準アプリの「ボイスメモ」が手軽
- Android / Windows の場合: こちらも標準のボイスレコーダーで十分
要は、`m4a`や`mp3`といった音声ファイルが作れればOKであり、特別な機材は必要ありません。
ちなみに僕は、せっかく音声を録るのであればということで、stand.fmなどの音声配信プラットフォームで収録→配信しています。
そのほうが、自分たちの思考も整理されますし、リスナーに伝えたいコアメッセージを意識してメモを残すことができるからです。
ただ、これは万人におすすめする方法ではないので、「そんな活用法もあるんだな」くらいに捉えてもらえれば大丈夫です。
ステップ2:AIでサクッと文字起こし
次に、録音した音声をテキストデータに変換します。
ここでAIの力を借りましょう。
MacやiOSの最新バージョンなら、ボイスメモアプリに自動で文字起こししてくれる機能がついています。
これが使える方は、かなり楽ですね。
もしお使いのデバイスにその機能がなければ、「Notta」や「Gladia」といった、無料のAI文字起こしツールを使うと良いでしょう。
ここでよくある心配が「文字起こしの精度」です。
「てにをは」が少しおかしかったり、誤変換があったりすると気になるかもしれません。
しかし、僕がずっと使ってきた経験から言うと、文字起こしの精度はそこまで気にする必要はありません。
なぜなら、僕らの目的は完璧な原稿を作ることではなく、後のステップで「AIが内容を理解できる要約」を作ることだからです。
多少のミスがあっても、文脈を理解するには十分なケースがほとんどですよ。
ステップ3:カスタムAIで要約を自動化
ここが、この仕組みの肝となる部分です。
文字起こししたテキストデータを、カスタムAIを使って要約します。
- ChatGPT: GPTs
- Gemini: Gem
- Claude: プロジェクト
これらのサービスで、あらかじめ「このテキストを要約して」という指示(プロンプト)を保存しておきます。
そうすれば、あとは文字起こしされたテキストを丸ごとコピーして、カスタムAIにペタッと貼り付けるだけ。
これだけで、AIが自動的に分かりやすい要約を作成してくれます。
このステップは、まさに「ほぼルーチンワーク」になりますね。
※ここを詳しく説明すると、かなりのボリュームになってしまうので、この記事ではその部分は割愛させていただきます。
ステップ4:Obsidianに保存して完了
最後のステップは、AIが生成した要約をObsidianに保存するだけです。
生成された要約全体をコピーして、Obsidianで新しいノートを作成し、そこにペーストします。
これだけで、あなたの「第二の脳」に、また一つ「知識の欠片(ナレッジピース)」が保存されました。
Obsidianはマークダウン形式で保存されるため、後から見出しをつけたり、関連するノートとリンクさせたりするのも簡単です。
大事なのは「あなただけの」要約スタイル

さて、一連の流れをご紹介しましたが、最後に一つだけ大事な補足があります。
それは、ステップ3で作成する「要約のスタイル」についてです。
結論から言うと、要約の方法は本当に何でもいいんです。
箇条書きでも、パラグラフ形式でも、会話形式でもOK。
一番大切なのは、「後から自分が見返したときに、内容がすぐに思い出せること」です。
ちなみに僕の場合は、長年ブログを書いてきた経験からか、自然とSEOを意識したブログ記事のような構成で要約を作ることが多いですね。
導入文があって、大見出しをつくり、中見出しの中で細かい説明をして、最後にまとめ…という感じ。
もちろん、これは僕のスタイルというだけであって、あなたが一番しっくりくる形で、自由に要約を作ってみてください。
ただし、一つだけ意識しておくと良いことがあります。
それは「この要約データは、未来のあなたがAIを使って新しいコンテンツを生み出すための『素材』になる」という視点です。
そう考えると、あまりに個人的すぎるメモよりは、AIが読み込んで文脈を理解しやすいように、ある程度構造化された形式(見出しや箇条書きを使うなど)で保存しておくと、後々のコンテンツ生成がスムーズになりますよ。
まとめ

今回は、音声メモをAIで自動的に要約し、Obsidianに知識として蓄積していく4ステップのワークフローをご紹介しました。
- 音声を録音する
- AIで文字起こしする(精度は気にしない)
- カスタムAIで要約を自動化する
- Obsidianに保存する
この仕組みの素晴らしいところは、単なる効率化に留まらない点です。
これまで「録りっぱなし」で死蔵されていたあなたの貴重な気づきやアイデアが、AIとの共同作業によって「再利用可能な知識資産」へと生まれ変わるのです。
これは、まさに未来のコンテンツ作りのための投資と言えるかもしれませんね。
いきなり全てを完璧にやろうとせず、まずは今日の学びや気づきを一つ、スマホのボイスメモで録音してみることから始めてみませんか?
その小さな一歩が、あなたの知的生産性を大きく変えるきっかけになるはずです。