無料コンテンツの設計に迷ったら?ターゲットとコンセプトを決める3つの問い


さくちょ
「よし、これから情報発信を頑張るぞ!」と意気込んで、いざ無料コンテンツを作り始めると、多くの人が壁にぶつかります。
- 「ターゲット設定って言われても、なんだか漠然としてしまう…」
- 「コンセプトが重要だとは聞くけど、どうやって決めればいいんだろう?」
- 「そもそも、無料コンテンツで何をどこまで伝えればいいのか分からない…」
こうした悩みのせいで手が止まってしまい、結局「自分には無理かも…」と感じてしまうのは、本当にもったいないことです。
実は、読者の心に響く無料コンテンツを作る上で、複雑なマーケティング理論は必要ありません。
大切なのは、たった3つのシンプルな質問に答えること。
そして、その答えのヒントは、すべてあなた自身の体験の中に眠っています。
この記事では、僕が実践している、体験談をベースにした無料コンテンツのターゲット・コンセプト設定方法を、具体的なステップで解説していきます。
この記事を読めば、あなたも迷うことなく、独自性のある魅力的なコンテンツの骨子を作れるようになるはずです。
無料コンテンツの本当の目的とは?

本題に入る前に、ひとつだけ重要な前提を共有させてください。
それは「無料コンテンツの目的」です。
多くの人が、無料コンテンツを「何かを売るためのもの」と考えがちですが、僕は少し違う捉え方をしています。
無料コンテンツの本当の目的は「まだ自分の問題に気づいていない人に、その問題の存在を教えてあげること」です。
例えば、毎日夜遅くまで残業し、心身ともに疲れ果てている人がいたとします。
本人は「自分の要領が悪いからだ…」と悩んでいるかもしれません。
そんな人に対して、いきなり「この業務効率化ツールを買いませんか?」と提案しても、響かないですよね。
そうではなく、
「その疲れ、もしかしてPCのデスクトップがごちゃごちゃなのが原因じゃないですか? 僕も昔そうだったんですけど、フォルダを整理するだけで劇的に仕事が速くなったんですよ」
と新しい視点(選択肢)を提示してあげる。
これが、無料コンテンツが果たすべき役割です。
相手が抱える悩みの「本当の原因」を、あなたの体験を通して気づかせてあげる。
この目的を理解するだけで、コンテンツの質は大きく変わってきます。
コンテンツの骨子を決める3つの質問

では、具体的にどうやってコンテンツの骨子を作っていくのか。
僕がいつも自分に問いかけている、魔法の3つの質問をご紹介します。
- この人は、誰ですか?
- この人に、どう感じてほしいですか?
- このコンテンツで、特に何を伝えたいですか?

この3つをしっかり明確にすれば、コンテンツの軸がブレることはありません。ひとつずつ見ていきましょう。
Question 1. この人は、誰ですか?
これは「ターゲット設定」のことですね。
ここで僕が強くおすすめしたいのは、「体験をする前の過去の自分」をターゲットに設定することです。
なぜなら、あなたがこれから語るのは「体験談」だから。
過去の自分が何に悩み、どんな情報が欲しくて、どんな言葉に心を動かされたのか。
それを一番リアルに知っているのは、他の誰でもないあなた自身のはずです。
無理にペルソナのような詳細な人物像を作り込む必要はありません。
- 「SNSでの発信に疲れて、周りの目が気になっていた頃の自分」
- 「釣りを始めたけど一匹も釣れなくて、道具のせいだと思い込んでいた自分」
このように、どんな悩みを抱えていた頃の自分なのかを明確にするだけで十分。
過去の自分なら、気持ちをイメージしやすいですし、コンテンツに圧倒的なリアリティが生まれます。
Question 2. この人に、どう感じてほしいですか?
これは「コンセプト設定」にあたります。
あなたのコンテンツを読んだ後、ターゲット(=過去の自分)にどんな気持ちになってほしいか、何を気づいてほしいかを考えます。
ここでのポイントは、「〜だと気づいてほしい」「〜という希望を持ってほしい」のように、感情や気づきを具体的に言語化することです。
例えば、先ほどの釣りの例なら、
「高い竿やルアーを買わなくても、魚がいるポイントさえ知れば釣りは楽しめるんだ!と気づいてほしい」
といった具合です。
過去の自分が本当に欲しかった「気づき」や「感情の変化」は何か。
それを突き詰めることが、コンテンツの価値そのものになります。
Question 3. このコンテンツで、特に何を伝えたいですか?
最後の質問は、コンテンツの「独自性」に関わる部分です。
世の中には情報が溢れており、ありきたりな内容では誰の心にも響きません。
そこで重要になるのが、「他の誰でもなく、この僕がこれを伝えたい!」という一点集中のメッセージです。
例えば、「仕事の効率化」というテーマなら、多くの人が便利なツールや時間管理術を紹介しますよね。
でも、もし僕がデスクトップ整理の体験談を語るなら、
「小手先のテクニックより、まずはPCのデスクトップ画面を整理することが、どれだけ劇的に作業効率を上げるのか。この一点を、僕の体験談をもって特に伝えたい!」
と絞り込みます。
この「特に伝えたい部分」こそが、あなたの体験から生まれた独自の切り口となり、コンテンツに鋭い輝きを与えてくれるのです。
体験談を「伝わるコンテンツ」に変える技術

3つの質問でコンテンツの骨子が固まったら、あとはそれをどう伝えていくかです。
ここでも重要な考え方がひとつあります。それは、体験談を「What」と「Why」のセットで語る、ということです。
- What: 新しい事実・選択肢の提示
- Why: なぜそう言えるのか、という理由・根拠
例えば、過去にSNSアフィリエイトで疲弊した経験を持つ僕が、「過去の自分」に向けてコンテンツを作るとします。
- ターゲット: SNSでの発信に疲れている過去の自分
- コンセプト: SNS以外にも、マイペースに稼ぐ道があるんだと希望を持ってほしい
- 特に伝えたいこと: 周りの目を気にせず、資産を積み上げられるブログの魅力
これを、「What」と「Why」を使って伝えると、このようになります。
What:
もしあなたがSNSでの発信に疲れているなら、ブログという選択肢はどうですか?
Why:
なぜなら、ブログは周りの目を気にすることなく、自分のペースでコンテンツをじっくり積み上げていけるからです。それは、あなただけの「資産」になります。
どうでしょうか。
単に「ブログはいいですよ」と語るのではなく、「SNSに疲れているあなたへ」という文脈で、「ブログ」という新しい選択肢を示し、その「理由」を体験ベースで添える。
この構造で語ることで、あなたの体験談はただの思い出話ではなく、読者の心を動かし、行動を促す「価値あるコンテンツ」へと昇華されるのです。
まとめ

今回は、無料コンテンツのターゲットとコンセプト設定について、僕が実践している具体的な方法を解説しました。
複雑に考える必要はありません。まずは、以下の3つの質問に答えるところから始めてみてください。
- この人は、誰ですか?
- → 答え:体験をする前の「過去の自分」
- この人に、どう感じてほしいですか?
- → 答え:「〜だと気づいてほしい」という具体的な感情の変化
- このコンテンツで、特に何を伝えたいですか?
- → 答え:自分の体験から生まれた、独自の切り口

この3つの軸が定まれば、あなたはもう迷うことはありません。
あなたの体験は、かつてのあなたと同じように悩んでいる誰かにとって、最高の道しるべになります。
ぜひ、自信を持って、あなただけの物語を紡いでいってください。