読者が「自分のためだ」と感じる記事には“共通の設計図”がある


さくちょ
有料コンテンツを作ろうと意気込んでみたものの、
- 「結局、誰に向けて書けばいいんだろう…」
- 「ありきたりな内容で、他の人と差別化できない…」
- 「伝えたいことが多すぎて、逆に何も伝わらない…」
なんて悩みにぶつかって、手が止まってしまうことはありませんか?
僕らは毎日、無数の情報に触れています。
だからこそ、どこかで見たようなコンテンツには、心が動かされにくくなっているんですよね。
では、どうすれば読者の心に響き、「これは自分のためのコンテンツだ!」と感じてもらえるのでしょうか。
そのカギは、コンテンツ制作の”土台”となる「ターゲット・コンセプト設定」にあります。
この記事では、あなただけの体験を価値あるオリジナルコンテンツに変えるための、具体的でシンプルな3つの設定方法を解説します。
この土台さえ固めてしまえば、コンテンツの軸がブレなくなり、執筆も驚くほどスムーズに進むはずです。
なぜコンセプト設定が重要なのか?

コンテンツ作りというと、つい「何を書くか」という具体的な内容ばかりに目が行きがちです。
しかし、もっと大切なのはその手前にある「どんなコンセプトで、誰に届けるのか」という全体像、つまり設計図です。
例えば、ブログを例に出すと、一つの記事を完璧に仕上げたとしても、ブログ全体のコンセプトが曖昧だと、その記事は読者に届かず、自己満足で終わってしまいます。
細かいパーツ(具体)だけ完璧でも、全体の設計図(抽象)がなければ、意味をなさないんですね。
だからこそ、コンテンツを作り始める前に、その「設計図」を明確にすることが、何よりも重要なんです。
オリジナルコンテンツを生み出す3つの要素

では、どうやってその「設計図」を作ればいいのか。僕がおすすめしているのは、たった3つの要素を明確にすることです。
- この人は誰ですか?(ターゲット)
- この人に最終的にどう感じて欲しいですか?(提供する感情)
- このコンテンツで特に伝えたい部分はどこですか?(独自性)

この3つをしっかり定めるだけで、あなただけのオリジナルコンテンツの骨格が完成します。
一つずつ、見ていきましょう。
① ターゲットは「過去の自分」に設定する
まず、誰に届けるかというターゲット設定。
ペルソナを作ろうとすると難しく考えがちですが、基本的には「過去に悩んでいた自分」を設定することをおすすめしています。
なぜなら、それが最も解像度が高く、共感を生むターゲット像になるからです。
例えば、あなたが「WordPressの立ち上げ方」をテーマにするなら、WordPressの導入でつまずき、時間を溶かしてしまった過去の自分をもう一度思い出してみてください。
- どんな言葉で検索していましたか?
- 何が分からなくて、イライラしましたか?
- どの情報が足りないと感じましたか?
その悩んでいた自分自身をターゲットにすることで、書くべき内容が具体化され、言葉に熱がこもります。
その熱こそが、同じ悩みを持つ読者に「この人は分かってくれる」という信頼感を与えるのです。
② ゴールは「解決できた時の感情」を思い出す
ターゲットが決まったら、次はその人に「最終的にどう感じてほしいか」という感情のゴールを設定します。
コンテンツの目的は、単に問題を解決するだけではありません。
その先にあるポジティブな感情を読者に提供することが、満足度を大きく左右します。
ここでも役立つのが、過去の自分です。
悩みを解決できた時の気持ちを思い出してください。
- 「WordPressの初期設定がさくっと終わって、やっとブログ記事を書けるぞ!というワクワク感」
- 「釣りのコツが分かって、子どもにカッコいいところを見せられた時の達成感」
- 「複雑なツールを使いこなせるようになり、仕事が早く終わるようになった解放感」
このように、読者がコンテンツを読み終えた後に抱くであろう「理想の感情」を明確にすることで、コンテンツ全体のトーン&マナーが決まり、読者を前向きな気持ちに導くことができます。
③ 独自性は「あなたの体験談」から生まれる
最後の要素が、コンテンツの核となる「特に伝えたい部分」です。
ここは、あなたの体験談や、そこから得た独自の気づきを盛り込む部分であり、コンテンツのオリジナリティが生まれる源泉です。
一般的なノウハウは、検索すれば誰でも手に入ります。読者が本当に求めているのは、ありきたりな情報ではなく、「あなただからこそ語れること」です。
例えば、
- 「ブログの初期設定で、多くの人が見落としがちだけど、僕が実際にハマってしまった注意点を伝えたい」
- 「高級な道具じゃなくても、ホームセンターで買える釣り具で十分楽しめるという、僕なりの工夫を教えたい」
といった、あなた自身の体験から得た学びや失敗談こそが、他の誰にも真似できない強力なフックになります。
ありきたりな正論よりも、少し不格好でも生々しい体験談の方が、よっぽど読者の心を動かすんですよね。
3つの要素でコンセプトを設計する具体例

では、実際にこの3つの要素を使って、コンセプトを設計してみましょう。
ここでは「PCのフォルダ管理術」というテーマで考えてみます。
① ターゲット(誰に?)
→ 過去の自分。デスクトップがぐちゃぐちゃで、いつもファイル探しに時間を取られ、作業効率の悪さに自己嫌悪していた自分。
② 提供する感情(どう感じてほしい?)
→ 「フォルダ管理術をマスターすれば、探し物の時間がゼロになり、仕事が圧倒的に効率化できるんだ!」という未来への期待感とスッキリ感。
③ 伝えたいこと(何を?)
→ 僕が試行錯誤の末にたどり着いた、「01_プロジェクト」「02_資料」といった“誰でも再現できる具体的なフォルダ命名規則”という体験談。ツールの話ではなく、考え方そのものを伝えたい。
どうでしょうか?
このように3つの要素を定めるだけで、コンテンツの方向性が一気にクリアになり、「何を、誰に、どう伝えるか」という軸がしっかりと固まります。
この軸があれば、途中で筆が止まることも少なくなるはずです。
まとめ

今回は、読者の心に響くオリジナルコンテンツを作るための「ターゲット・コンセプト設定」について、3つのシンプルな要素をご紹介しました。
- ターゲット → 過去の自分
- 提供する感情 → 解決できた時の気持ち
- 独自性 → あなただけの体験談
コンテンツ作りで最も避けたいのは、誰の心にも刺さらない「既視感のあるコンテンツ」になってしまうことです。
テンプレートや型に頼るのではなく、あなた自身の経験や感情にこそ、コンテンツの価値は眠っています。
ぜひ、この記事で紹介した3つの質問を自分に問いかけるところから、オリジナルコンテンツ作りの第一歩を踏み出してみてくださいね。