そのキーワードって本当に必要?僕が3年間毎日読み続けた"理想のブログ"の話


さくちょ
Googleアップデートのたびに順位が乱高下して、一喜一憂していませんか?
あるいは、キーワードばかりを意識するあまり、「本当に自分が書きたいことって何だっけ…?」と、ブログ運営そのものに違和感を抱いている方もいるかもしれません。
僕自身、ブログで情報を発信する中で、常にSEOやマネタイズと向き合ってきました。
しかし、最近強く思うことがあります。
それは、小手先のSEOハックに終始した記事は、いずれ淘汰されていくだろう、ということです。
今回は、そんな時代だからこそ改めて考えたい「個人ブログの本来あるべき姿」について、僕自身の体験談を交えながらお話ししたいと思います。
僕が「理想の個人ブログ」に出会った話

少し、僕の昔話をさせてください。
2019年頃、僕は趣味でバイクに乗っていました。
スズキの「ST250」という単気筒のバイクで、スピードを出すというよりは、「どこどこどこ…」というエンジン音と鼓動を感じながら、景色や乗り味を楽しむタイプの相棒です。
「同じST250に乗っている人、いないかな?」
そんな風に思ってネットで検索したとき、ある個人のブログにたどり着きました。
おそらく僕と年代の近い方が運営されていて、内容はツーリングのレポート、こだわりのカスタムやメンテナンスの記録、愛用しているバイクグッズの紹介など。
特別なSEO対策が施されているようには見えませんでしたし、今で言う「セールスライティング」のような巧みな文章でもありません。
でも、そこにはST250というバイクへの愛情と、バイクライフを心から楽しんでいる運営者さんの体温が、確かにありました。
僕はそのブログをブックマークし、それから2〜3年間、会社の昼休みになるとそのブログを開くのが日課になりました。
過去記事を遡って読みふけり、新しい記事の更新を心待ちにする。
「僕が思う個人ブログって、まさにこういうブログなんだよな」
そう、強く感じたのを今でも覚えています。
ほかにも、北海道でGB350という単気筒バイクに乗りながら、趣味でバイクのイラストを描いている方のブログも大好きでよく読んでいました。
ツーリングレポートはもちろん、イラストの制作過程まで、その方の活動すべてを楽しんで応援していました。
なぜ今、「書きたいこと」が重要なのか

さて、なぜ僕がこんな話をしたのか。
それは、これらのブログが、これからの時代に求められる個人ブログの本質を教えてくれるからです。
「書きたいこと」が先、SEOは後
僕が夢中になったバイクブログには、共通点がありました。
それは「自分が書きたいこと、伝えたいこと」が先にある、ということです。
- 「この素晴らしい景色を誰かに見せたい!」
- 「このカスタム、すごくいいから共有したい!」
そんな純粋な思いがコンテンツの核となり、結果として同じ趣味を持つ読者の心を掴んでいたのです。
これは、キーワードを起点に「儲かるジャンル」や「検索ボリューム」から記事を考える、いわゆるマーケットイン的なブログ作りとは対極にあります。
もちろん、SEOを完全に無視するわけではありません。
ただ、順番が違うんです。
まず、自分の情熱を込めて記事を書き上げる。
そして、その完成した記事を読み返しながら、「この記事を読みたい人って、どんな言葉で検索するんだろう?」と、読者の気持ちになって逆算思考で考える。
この順番でタイトルや見出しを最適化するだけでも、届けたい人に届く可能性はグッと高まります。
最初からキーワードに縛られて、自分の表現を殺してしまう必要はないんです。
あなたの「価値観」こそが最強のファン獲得術
近年のGoogleアップデートを見ていると、検索エンジンはますます賢くなり、ユーザーにとって本当に価値のあるコンテンツを評価しようとしているのが分かります。
以前は有効だったかもしれない小手先のテクニックや、AIで量産したような中身のない記事は、今後さらに評価を落としていくでしょう。
そんな時代に、他の誰にも真似できない最強の武器。
それが、あなた自身の「価値観」です。
僕がバイクブログを毎日読み続けたのは、そこに運営者さんの「好き」という感情や、モノ選びの「こだわり」が溢れていたからです。
その人柄に触れたくて、会いに行くような感覚でした。
これって、ブログもコンテンツ作りもまったく同じです。
一つの記事だけを完璧に作れても、ブログ全体のコンセプトや、あなたの価値観が通っていなければ、読者の心には届きません。
それはただの自己満足で終わってしまいます。
難しい話に聞こえるかもしれませんが、大丈夫です。
あなたの中に眠っている「書きたいこと」「伝えたいこと」を解放することこそが、これからのブログ運営の鍵になります。
あなただけの「理想のブログ」を見つけるヒント

- 「そうは言っても、自分の価値観なんて分からない…」
- 「何を書けばいいか、やっぱり迷ってしまう…」
もしそう感じるなら、ぜひ試してほしいことがあります。
それは、あなたが過去にブックマークして、何度も読み返したブログを思い出してみることです。
それはどんなブログでしたか?
なぜ、あなたはそのブログに惹きつけられたのでしょうか?
- 切り口:他の誰も言っていないような、斬新な視点がありましたか?
- 構成:どんな順番で情報が語られていて、自然と引き込まれましたか?
- 言い回し:あなたの感情を揺さぶるような、印象的な言葉づかいがありましたか?
当時の記憶を辿り、なぜ自分がそのブログのファンになったのかを分析してみてください。
そこに、あなたが目指すべき「理想の個人ブログ」のヒントが隠されているはずです。
細かい部分(具体)に目を配りつつ、常に頭の中では「自分の理想のブログ(抽象)」をイメージする。
この「具体と抽象の往復運動」こそが、AIには真似できない、あなただけの価値あるコンテンツを生み出すトレーニングになります。
まとめ

今回は、僕自身の体験談を元に「個人ブログの本来あるべき姿」についてお話ししました。
- 僕が理想だと感じたのは、運営者の「好き」や「価値観」が伝わるブログ
- 「書きたいこと」を先に書き、後から「逆算思考」でSEOを考える
- これからの時代、あなたの「価値観」こそが最強のファン獲得術になる
- 過去に夢中になったブログを分析し、自分の理想像を見つけよう
SEOやマネタイズはもちろん大切です。
しかし、それに振り回されてブログを書くのが辛くなってしまっては本末転倒ですよね。
大切なのは、あなたの「書きたい、伝えたい」という初期衝動です。
その情熱を大切に育てながら、読者との繋がりを楽しんでいく。
これからの時代に求められるのは、そんな血の通った、あなただけのブログなんだと僕は信じています。