【実体験】副業サラリーマンの心得|会社をうまく利用して時間を確保する戦略


さくちょ
副業を始めたい、もっと本格的に取り組みたいと思っても、多くのサラリーマンがぶつかるのが「時間がない」という壁ではないでしょうか。
- 「平日は本業でクタクタ、休日は寝て終わる…」
- 「急な残業や飲み会で、副業の予定が崩れてしまう…」
かつての僕も、まさにそうでした。
20代から30代前半にかけては、年間900時間ほど残業していた時期もあります。
当時の僕に「副業やろうぜ!」なんて言っても、「そんな時間どこにあるんだ!」と一蹴していたでしょう。
しかし、脱サラする前における僕の3年間での残業時間は、わずか2.5時間でした。
それでいて、会社でのパフォーマンスは以前よりも上がっている実感がありましたね。
なぜ、そんな働き方が可能だったのか。
それは、ある一つの心得を徹底したからです。
今回は、僕が15年間のサラリーマン経験を経てたどり着いた、「令和のサラリーマンの最強の働き方」とも言える心得についてお話しします。
副業サラリーマンの心得は「会社をうまく利用する」こと

結論からお伝えします。
副業サラリーマンが持つべき最も重要な心得は、「会社をうまく利用する」この一言に尽きます。
「会社を利用するなんて、聞こえが悪い…」と感じるかもしれませんね。
でも、これは決して「会社にぶら下がる」とか「サボる」といったネガティブな意味ではありません。
僕らが会社と雇用契約を結んだ時点で、そこには権利と義務が発生します。
- 安定した給料やボーナス
- 社会保険や福利厚生
これらは、僕らに与えられた「権利」です。
これらは最大限、享受すべきです。
一方で、会社への貢献という「義務」も当然あります。
しかし、その義務の中には、本当に成果に繋がるものと、ただの慣習で続いているだけの無駄なものが混在しているのが現実です。
「会社をうまく利用する」とは、成果に直結する義務はきっちり果たしつつ、無駄な義務は戦略的に回避し、自分の時間を確保するということ。
これが、僕の考える「令和のサラリーマンの一番最強な働き方」です。
ただし、いきなりこれを実践しようとするのは危険です。
僕がこの考えに至ったのは、15年という下積みがあったから。
しっかりとしたバックグラウンドがあっての判断だということを、まずご理解ください。
僕が「会社をうまく利用できる」ようになった3つのステップ

では、僕がどうやってこの「会社をうまく利用する」という境地に達したのか。
それは、年代ごとに戦略を変えてキャリアを築いてきたからです。
僕の15年間の道のりを、3つのステップに分けてご紹介します。
ステップ1:20代〜30代前半「ひたすら経験とスキルを蓄積する」
僕の考える成果の公式は、とてもシンプルです。
『成果 = 生産性 × 働く時間』
20代の若い頃は、経験が浅いため、どうしても「生産性」を高く保つのが難しい。
となれば、成果を出すためには「働く時間」でカバーするしかありません。
僕もこの時期は、年間900時間という残業もいとわず、がむしゃらに働きました。
そして29歳の時には、業界でも最難関クラスの国家資格を取得。
これは、同年代の中ではかなり早い方でした。
この時期に重要なのは、目先の残業時間や大変さに文句を言うのではなく、すべてを自分の血肉にするつもりで、圧倒的な経験とスキル、そして「こいつは仕事ができる」という信頼を蓄積することです。
ステップ2:30代前半「市場価値を武器にステップアップする」
ステップ1で蓄積した経験とスキルは、あなたの「市場価値」になります。
僕は32歳の時、この市場価値を武器に、同業他社へステップアップ転職を果たしました。
同じ業界でも、会社によって文化や働き方はまったく違います。
より自分の裁量で働きやすい環境、自分のスキルを正当に評価してくれる環境を求めて、戦略的に居場所を変えることも重要です。
この転職が、次のステップへの大きな布石となりました。
ステップ3:30代中盤以降「生産性を最大化し、時間を確保する」
そして、30代中盤を過ぎた僕がたどり着いたのステップです。
管理職の手前でありながら、現場の最前線からは一歩引いたポジション。
僕はこの年代を「会社の中で最も自由に立ち回れる立場」だと考えています。
ステップ1で蓄積した膨大な経験のおかげで、「生産性」は劇的に向上しました。
どの作業が本質的で、どの作業が無駄なのかが一瞬で見抜けるようになっています。
その結果、かつては年間900時間かかっていた仕事が、最終的にはほぼ残業ゼロ(3年間でわずか2.5時間)で、しかも以前以上のパフォーマンスでこなせるようになりました。
ここまで来て初めて、「会社をうまく利用して、自分の時間を確保する」という戦略が実行可能になるのです。
副業時間を確保するための具体的なアクション

では、具体的にどうやって時間を確保しているのか。
僕が実践している2つのことをご紹介します。
アクション1:成果に繋がらない残業をゼロにする
生産性が上がると、定時内に仕事を終えるのは当たり前になります。
むしろ、昔の自分がやっていた作業を見て、「なぜこんな無駄なことを…」と感じるほどです。
もちろん、これは長年の経験で培った「具体」の積み重ねがあるからこそできること。
ただ闇雲に「残業しません」と宣言するのではなく、「残業しなくても誰よりも成果を出せる」という事実が、何よりの武器になります。
アクション2:学びのない会社行事には参加しない
新年会、歓送迎会、忘年会…
あなたも、なんとなく参加している会社の飲み会があるかもしれません。
僕も以前は参加していましたが、ある時ふと考えたんです。
「この飲み会に参加して、自分に何か学びがあっただろうか?」と。
結論として、そういった経験は全体の一割にも満たない、と判断しました。
偉い人にお酒を注いで回るとか、正直、僕にとっては意味不明な時間でしたね。
そう気付いてから、僕は脱サラするまでの5年間、会社行事の飲み会に一切参加していませんでした。
もちろん、これを実践すれば職場で少し浮いた存在になるかもしれません。
でも、その数時間で副業に集中した方が、よほど自分の未来のためになる。
僕はそう判断しました。
これは、何を優先するかのトレードオフですね。
まとめ

今回は、僕が15年間のサラリーマン経験でたどり着いた「会社をうまく利用する」という心得についてお話ししました。
重要なポイントを振り返ります。
- 心得の核心:「権利」は享受し、「無駄な義務」は回避して時間を確保する
- 重要な前提:圧倒的な経験とスキル、そして成果というバックグラウンドが必要
- 実践への道筋:次の通り
- 20代: 時間を投資して、スキルと信頼を蓄積する
- 30代前半: 市場価値を高め、より良い環境へ移る
- 30代中盤以降: 生産性を最大化し、戦略的に立ち回る
サラリーマン時代に僕が叩き込まれた「具体と抽象の往復運動」で言えば、20代のガムシャラな残業や資格取得という「具体」的な経験の積み重ねがあったからこそ、30代で「会社をうまく利用する」という「抽象」的な戦略にたどり着けたのです。
この記事を読んで、「よし、明日から飲み会を全部断ろう!」と短絡的に考えるのではなく、数年後の理想の働き方を実現するために、「今の自分はどのステップにいて、次に何をすべきか?」を考えるきっかけにしていただけたら嬉しいです。