「額に汗して働く」は知恵がない? 松下幸之助に学ぶ資産化・自動化の思考法


さくちょ
サラリーマン時代の昼休みに、何気なくスマホでYahoo!ニュースを見ていた時のこと。
とある著名人の稼ぎ方に関する記事だったのですが、そのコメント欄にあった一つの意見に、僕は思わず手が止まりました。
「労働は額に汗してするもの。汗水たらして稼ぐからこそ、お金には価値がある」
あなたはこの意見、どう思いますか?
もちろん、この価値観を否定するつもりは全くありません。
僕もサラリーマン時代は、汗を流して働くことに誇りを感じていましたから。
ただ、この「労働観」だけが正義だと信じてしまうと、もしかしたら、これからの時代を生き抜く上で少し苦しくなってしまうかもしれない。
今日はそんな、働き方の「当たり前」を一度アップデートしてみる。
そんなお話をしたいと思います。
「額に汗して働く」は知恵のない話?

先ほどのニュースコメントのように、「額に汗して働くことこそ美しい」という価値観は、日本に深く根付いていますよね。
僕自身、建設コンサルタントとして橋の設計をしていた頃は、深夜まで残業し、膨大な計算と格闘することが日常でした。
まさに「額に汗する」日々で、それが良いものだと信じて疑いませんでした。
しかし、今の僕は当時とは全く違う働き方をしています。
そして、その考え方の根幹には、あの「経営の神様」と言われた松下幸之助さんの言葉がありました。
経営の神様・松下幸之助の哲学
昔読んだ記憶を頼りに、松下幸之助さんの名著『道を開く』を改めて読み返してみたんです。
すると、僕の今の考え方を肯定してくれるような、こんな一節が見つかりました。
ひたいに汗して働く姿は尊い。だが、いつまでもひたいに汗して働くのは知恵のない話である。
ドキッとしませんか?
さらに、こうも語られています。
いままでよりも一時間少なく働いて、いままで以上の成果をあげることもまた尊い。
つまり、「頑張ること」そのものではなく、「どうすればもっと少ない労力で、より大きな成果を出せるか」を考える「知恵」こそが尊い、というわけです。
この考え方って、僕がブログやコンテンツ作りでずっと意識している「具体と抽象の往復運動」にも通じるんですよね。
目の前の作業(具体)に没頭するだけでなく、常に全体像(抽象)を俯瞰し、「どうすればもっと効率化できるか?」「この作業は資産になるか?」と考える。
この視点を持つことで、働き方は劇的に変わります。
僕が実践する「労働からの卒業」戦略

では具体的に、松下幸之助の言う「知恵」を使って、どうやって働き方を変えていくのか。
僕が実践しているのは、大きく分けて2つの戦略です。
1. 全ての行動を「資産」に変える
まず大前提として、僕がやることは全て「資産化」を意識しています。
ここで言う「資産」とは、一度作れば、その後も価値を生み出し続けてくれるもののこと。
例えば、このブログ記事もそうです。
一度書いて公開すれば、僕が寝ていても、旅行していても、誰かの悩みを解決し、僕という人間を知ってもらうキッカケになってくれます。
サラリーマン時代の労働は、残念ながら「時間の切り売り」でした。
僕が働いた時間に対して給料が支払われるだけで、働いていない時間に価値が生まれることはありません。
しかし今は、過去の自分が書いた記事や作ったコンテンツが、未来の僕のために汗をかいてくれる。
この状態を作ることを常に目指しています。
2. 販売からサポートまで「完全自動化」する
そして、作り上げた「資産」を、さらにレバレッジを効かせて届けるのが「自動化」の仕組みです。
僕は今、コンテンツの販売から決済、商品のお届け、そして購入後のアフターサポートに至るまで、そのほとんどを自動化するシステムを構築しています。
その結果どうなるかというと、
- 「朝起きたら、寝ている間にコンテンツが3つ売れていた」
- 「旅行から帰ってきたら、旅行代以上の収益が発生していた」
みたいなことが、割と日常的に起こるんですよね。
もちろん、これは「楽して稼げる」みたいな胡散臭い話ではありません。
この仕組みを作るまでには、それこそ膨大な時間と労力を投下しています。
サラリーマン時代の僕と同じくらい、いやそれ以上に「額に汗して」コードを書いたり、コンテンツを作ったりしました。
重要なのは、その努力を一過性の労働で終わらせるのではなく、未来永続的に価値を生む「資産」と「仕組み」に転換したという点です。
自由な選択肢を手に入れるための3ステップ

「なんだか難しそう…」と感じたかもしれませんが、大丈夫です。
僕も最初からこの状態だったわけではありません。
会社員として働きながら、一歩ずつ進めてきました。
もしあなたが、今の「労働型の働き方」から抜け出したいと考えているなら、この3つのステップを意識してみてください。
Step1. 副業で「資産」の種をまく
まずは、本業の安定収入があるうちに、副業として「資産」の種まきを始めましょう。
僕にとっては、それがブログでした。
自分の学びや経験、考えを発信し続けることで、それが少しずつ「資産」として積み上がっていきます。
Step2. コンテンツ販売で「収益化」する
ある程度、情報発信の軸が固まり、読者が集まってきたら、次は「収益化」のフェーズです。
自分の知識や経験をパッケージ化し、有料コンテンツとして販売してみる。
ここで初めて、自分の「資産」が直接的にお金に変わる経験ができます。
Step3. 仕組み化で「自動化」を完成させる
そして最後の仕上げが「自動化」です。
毎回手動で商品を販売するのではなく、決済システムや会員サイトなどを導入し、人の手を介さずに価値が届く仕組みを構築します。
このフェーズまで来ると、あなたの労働時間は限りなくゼロに近づき、文字通り「自由な選択肢」が手に入ります。
まとめ

今回は、「労働は額に汗するもの?」という古くからの価値観をテーマに、松下幸之助の言葉を借りながら、これからの時代の新しい働き方についてお話ししました。
誤解してほしくないのは、僕は「額に汗して働くこと」自体を否定しているわけではない、ということです。
必死に何かに打ち込む姿は、紛れもなく美しい。
ただ、松下幸之助が言うように、「いつまでも」同じやり方で汗を流し続けるのは、もったいない。
そこに「知恵」を加え、自分の努力を「資産」に変え、テクノロジーの力で「自動化」することで、僕たちは時間という何物にも代えがたいものを手に入れることができます。
自動化で得られた自由な時間で、一日中ゲームをして暮らしたい、という話ではありません。
新しい事業に挑戦したり、家族との時間を大切にしたり、学びたいことをとことん追求したり…そんな、本当に自分がやりたいことに人生のエネルギーを注ぐための基盤を作る。
それが、僕が考える「資産化」と「自動化」の本当の価値です。
あなたの働き方が、より自由で、より創造的なものになるヒントになれば嬉しいです。