【実体験】考え方だけじゃ変われない。 離婚と破産を乗り越えた僕が見つけた「過去」との向き合い方


さくちょ
先日、YouTubeを眺めていたら、キングコング西野亮廣さんの伝説的なスピーチが目に留まりました。
近畿大学の卒業式で行われたもので、あなたも一度は聞いたことがあるかもしれません。
「過去は変えられるけど、未来は変えられない」
という、力強いメッセージです。
このスピーチ、すごく綺麗な話で、心に響く言葉がたくさん詰まっています。
事実、僕も初めて聞いたときは感動しました。
⋯でも、今回久しぶりに聞き直してみて、正直に思ったんです。
「ぶっちゃけ、現実はそんなに上手くいかないよね…」って。
今日の記事は、この西野さんの言葉をきっかけに、僕自身がどうやって辛い過去と向き合い、それを乗り越えてきたのか。
そのリアルな「取り組み方」についてお話ししたいと思います。
もしあなたが、消し去りたい過去に今も苦しんでいたり、自分の人生に意味を見出せずにいるなら、きっと何かのヒントになるはずです。
西野さんの言葉に、僕が感じた「違和感」の正体

まずは、西野さんのスピーチの核となるメッセージを簡単におさらいしましょう。
- 未来はまだ来ていないから誰にも変えられない
- でも、過去の出来事に対する「意味づけ」は、今の自分の行動次第で変えられる
- だから、「過去は変えられる」んだ
例えば、過去の大きな失敗も、その経験があったから今があると思えれば、失敗は「成功に必要なプロセス」という意味に変わる。
これ、理論としては本当にその通り。頭では理解できるんです。
でも、僕自身の経験を振り返ると、「考え方」を切り替えるだけでコロッと過去の意味を変えられるほど、人生は甘くないと感じてしまうんですね。
消えない過去の痛みと「フッと襲ってくる闇」
僕自身の話で恐縮ですが、僕は過去に離婚を経験し、家や車といった財産をすべて失いました。
さらに、そこから再起をかけて始めたFXで失敗し、追い打ちをかけるように大きな損失を出してしまった時期があります。
幸い、本業の仕事は続けられたので、文字通りゼロからやり直すことはできましたが、心についた傷はそう簡単には消えませんでした。
特に辛かったのは、息子と離れて暮らさなければならなくなったこと。
「あのとき、ああしていれば、今も息子と一緒に暮らす未来があったんじゃないか…」
お風呂に入っているときや、ベッドで寝る前。
ふとした瞬間に、どうしようもない後悔の念が、闇のようにフッと心を覆うんです。
こういう経験って、きっと僕だけじゃないと思うんですよね。
「考え方を変えよう!」と頭で言い聞かせても、感情が追いつかない。
そんな生々しい痛みがあるからこそ、西野さんの綺麗な言葉に、少しだけ違和感を覚えてしまったんだと思います。
「考え方」ではなく「取り組み方」で過去は変えられる

じゃあ、どうすればいいのか?
僕が行き着いた結論は、「考え方」ではなく「取り組み方」で過去を変えるということでした。
無理にポジティブに考えようとするのではなく、具体的な行動を通して、過去の出来事を別のものに昇華させていくアプローチです。
そのために僕が実践したのが、自分の人生を一つの「物語」として捉え直すことでした。
辛い過去を「物語の必要要素」として組み込む
漫画でも、映画でも、アニメでも、面白いストーリーには必ず「波」がありますよね。
主人公が一度どん底に落ちて、そこから這い上がっていく。
その苦しみや葛藤があるからこそ、僕らは物語に感情移入し、心を動かされるわけです。
ずっと平坦なストーリーなんて、誰も読みたいと思いません。
この視点を、自分の人生に応用してみるんです。
僕の人生という物語において、離婚や破産、息子との別れは、まさに「どん底」のパート。
この辛い経験は、僕の物語を深みのあるものにするために「必要だった要素」なんだと捉え直す。
そうやって自分の人生を客観的に、一つのストーリーとして眺めてみると、ただ辛いだけだった過去が、物語を面白くするための「フリ」や「伏線」のように見えてきませんか?
「物語」を情報発信で誰かの価値に変える
そして、ここからが重要な「取り組み方」です。
再構築した自分の物語を、今度は情報発信を通して誰かのための価値に変えていくんです。
僕の場合、このブログやメルマガ、音声配信で、自分の失敗談や過去の辛い経験を正直に語るようにしました。
- 「こんな失敗をしてきました」
- 「当時は本当に辛かったです」
- 「でも、こうやって乗り越えました」
という風に。
すると、驚くほどたくさんの反響をいただくようになったんです。
- 「さくちょさんにもそんな過去があったんですね。勇気づけられました」
- 「自分だけじゃないんだと知って、心が軽くなりました」
僕にとってただの辛い過去だったものが、僕の発信を受け取ってくれた誰かの「勇気」や「希望」に変わった瞬間でした。
この経験を通して、僕自身の過去も、本当に意味のあるものとして受け入れられるようになったんです。
これは、「考え方」を変えようと努力していた頃には、決して得られなかった感覚でした。
結論:過去も未来も、両方変えられる

西野さんは「過去は変えられるけど、未来は変えられない」と言いました。
でも、僕の結論は少し違います。
取り組み方次第で、過去も未来も両方変えられる、と僕は思っています。
自分の過去を物語として捉え直し、情報発信という「取り組み」を通じてその意味を変えていく。
この行動は、間違いなく「過去を変える」ことにつながります。
そして、今やっていること、つまり現在の「取り組み」を続けた先にしか未来はありません。
今日、僕がこうして記事を書いている行動が、明日の僕を作り、1年後の僕を作っていく。
そう考えれば、日々の行動を積み重ねていく限り、未来だって自分の手で変えていけるはずです。
僕たちは、自分の人生という物語の主人公であり、脚本家でもある。
人生の最後に、「あー、いい人生だったな」と思えるハッピーエンドを迎えられるように。
途中のグダグダも含めて、自分だけの「最高のエンドロール」を作っていければ、それでいいんじゃないかなって思います。
まとめ

今回は、キンコン西野さんのスピーチをきっかけに、僕が実践してきた「辛い過去との向き合い方」についてお話ししました。
ポイントをまとめると、以下の通りです。
- 考え方」だけで過去を変えるのは難しい。生々しい痛みが伴うから。
- 「取り組み方」で過去を変える。具体的には、自分の人生を「物語」として捉え直す。
- 辛い過去は、物語を面白くするための「必要要素」であり「伏線」だと意味づける。
- その物語を情報発信で誰かの価値に変えることで、自分の過去も本当に価値あるものになる。
- この「取り組み」を続ければ、過去の意味も、これからの未来も、両方変えることができる。
もしあなたが今、過去の出来事に縛られて苦しんでいるなら、無理に忘れようとしたり、ポジティブに考えようとしたりしなくて大丈夫です。
まずは、あなたの人生を一つの映画のように、少し離れた視点から眺めてみてください。
その辛い経験は、あなたの物語をより深く、感動的なものにするための、重要なワンシーンなのかもしれませんよ。