【AIコーディング失敗談】Claudeで理想のサイトを作る秘訣は「二人三脚アプローチ」にあった


さくちょ
最近、AIにコードを書かせる「バイブコーディング」に挑戦しているんですが…これがまあ、なかなか一筋縄ではいかなくて…。
「AIに頼めば、プログラミングスキルがなくても爆速でサイトが作れる!」
なんて夢を見ていたんですけど、現実はそんなに甘くなかったんですよね…。
あなたも、ChatGPTやClaudeにコード生成をお願いして、
- 「なんか思ってたんと違う…」
- 「エラーばっかりで、結局自分で直す方が早いじゃん…」
なんて経験、ありませんか?
実は僕も、立て続けに3回も失敗して、心が折れかけました。
でも、その失敗のおかげで、AIと協働して質の高いアウトプットを生み出すための、めちゃくちゃ大事な原則に気づくことができたんです。
今回は僕の赤裸々な失敗談と、そこから見つけ出したAIとの「二人三脚アプローチ」についてお話しします。
これは、AIコーディングだけでなく、あらゆるAIとの共同作業に応用できる本質的な考え方だと思っています。
AIコーディングで僕がやらかした2つの大失敗

鳴り物入りで始めたバイブコーディングでしたが、いきなり大きな壁にぶち当たりました。
結論から言うと、最初の2回は見事に失敗。
その原因は、AIに対する僕の「姿勢」にありました。
失敗1:断片情報と「かっこよく」で指示したら、激ダササイトが爆誕
最初に挑戦したのは、自分のブログサイトの制作でした。
まずは断片的な情報をAIに渡して、あとは自然言語で「とにかくかっこいい感じで!」みたいに、かなりざっくりした指示を出してみたんです。
その結果、どうなったかというと…
ものすごいダサいサイトが爆誕しました…(いや何だコレ?って思うぐらい…本当にダサい)
もう、見るに堪えないレベルのデザインで、早々に挫折しましたよ…。
ーこの時、痛感したんですよね。
僕らが思う「かっこいい」のような感覚的な言葉は、AIには全く通じないんだなと。
ちゃんとした「設計図」がないと、まともなものは作れないんだと思い知らされました。
失敗2:完璧な「仕様書」を丸投げしても、やっぱりダメだった
最初の失敗を踏まえて、次はアプローチを変えました。
サラリーマン時代に僕が叩き込まれた、あの「具体と抽象の往復運動」を思い出したんです。
僕は建設コンサルタントとして、橋や道路の設計をしていました。
そこでは、細かい部分(具体)に目を配りつつ、常に頭の中では「完成形(抽象)」をイメージしながら設計することが求められます。
これを応用して、ChatGPT-o3に手伝ってもらいながら、かなり詳細な仕様書(設計図)を作りました。
「これなら完璧だろう!」と、その仕様書をClaude Codeに丸投げして実装をお願いしたんです。
結果は…バージョン1よりはマシになったものの、「まだまだダサいな…」というのが正直な感想でした。
ここで、僕は重大な事実に気づきます。
「AIが見ている世界と、人間が見ている世界って、多分ぜんぜん違うんだな」って。
AIは、僕が渡した仕様書(コード)を忠実に読み解いて形にしてくれます。
でも、僕らが実際にブラウザで見る「見た目」の世界との間には、どうやら認識のズレがある。
このギャップを埋めない限り、何度やっても理想のものは作れないんだと悟りました。
成功の鍵はAIを「優秀な部下」として扱うこと

2度の失敗を経て、僕はついに成功への道筋を見つけ出します。
それは、AIを「魔法の杖」や「自動販売機」として見るのをやめ、「超優秀な部下」として扱うことでした。
構造物設計のプロセスにヒントがあった
考えてみれば、建設の世界では当たり前のことでした。
完璧な設計図があっても、いきなり工事を始めることはありません。
必ず施工業者と打ち合わせをして、
- 「この図面だと、現場で組み立てるのが難しいんじゃないか?」
- 「この部分、もっと良い方法はないか?」
といった具合に、お互いの認識をすり合わせるんです。
AIとの共同作業も、これとまったく同じなんですよね。
仕様書をポンと渡して「あとはよろしく!」では、いいものは生まれない。
ガチャ運ゲーから「二人三脚アプローチ」へ
AIに指示を出して、良いものができるのを祈る…
これって、まるでスマホゲームによくある運頼みのガチャを引いているようなもの。
僕は、そういう運ゲーみたいなやり方をやめました。
その代わりに「二人三脚で、一つのプロジェクトを超優秀な部下としっかり対話しながら進めていく」というアプローチに切り替えたんです。
目の前には、文句も言わず24時間働いてくれる優秀なプログラマー(AI)がいる。
いつでも好きなだけ対話できるなら、その機会を最大限に活かすべきじゃないですか?
僕が実践した「3段階の対話プロセス」
具体的には、こんなプロセスで進めました。
1. 仕様書作成と事前すり合わせ
まず、ChatGPT-o3と仕様書の草案を作成。
それをClaude Codeに渡して、「この仕様書で実装する場合、何か懸念点や疑問点はある?」と問いかけます。
2. 対話による疑問点の解消
するとAIは、「この部分の解釈はAとBどちらですか?」とか「ここの機能は、こういう実装で良いですか?」と質問を返してくれます。
この対話を通じて、お互いの認識のズレを徹底的に埋めていくんです。
3. 実装前の最終チェック
疑問点をすべて解消し、仕様書が固まったら、いよいよ実装です。
この時、「もし実装中にエラーが出たら、勝手に判断しないで、まず僕に相談してくれ」というルールも設定しました。
このプロセスを踏んだ結果、どうなったか。
驚くほどスムーズに、かなり理想に近いものが一発で出来上がったんです。
AI時代に本当に育てるべき「人間側の能力」

今回のバイブコーディングの経験を通じて、僕は確信しました。
AIを使いこなすために本当に重要なのは、最新のツールを追いかけることだけじゃない。
これって、人間社会で当たり前にやっていることをAI相手にやればいいだけなんだな、と。
優秀な部下に仕事を任せる時、僕らは一方的に指示を出すだけじゃなく、
- 仕事の目的や背景(コンセプト)を共有し
- 進捗を細かく確認し
- 困っていることがないかヒアリングし
- 出てきた問題に対して一緒に解決策を考える
AIとの関係も、まったく同じです。
AIがどれだけ進化しても、プロジェクトの全体像を描き、的確な指示を出し、対話を通じて方向性を修正していく「幹」の部分は、人間にしかできません。
AIスキルを磨くことはもちろん大事です。
でも、それ以上に、
- 物事の本質を見抜く洞察力
- AIに的確な指示を出す質問力
- 対話を通じて認識をすり合わせるコミュニケーション能力
といった、人間そのものの能力をアップデートしていくこと。
それが、AI時代を最も賢く、そして心穏やかに生き抜くための戦略だと僕は信じています。
まとめ

AIコーディングで失敗を繰り返していた僕が、成功にたどり着けたのは、AIを「ガチャ」や「ツール」として見るのをやめ、「優秀な部下との二人三脚」という視点に切り替えられたからでした。
やったことは、とてもシンプルです。
- 詳細な仕様書(設計図)を用意する
- 実装前にAIと対話し、認識のズレをなくす
- 問題が起きたら、一緒に考える
これは、僕がサラリーマン時代に叩き込まれた仕事の進め方そのものでした。
AIという新しいテクノロジーを使いこなす鍵が、実は人間社会の普遍的な原則の中にあったんです。
もしあなたが今、AIとの協働に悩んでいるなら、ぜひAIをあなたの「最高の相棒」であり「優秀な部下」だと思って、対話することから始めてみてください。
きっと、今までとはまったく違う景色が見えてくるはずですよ。