そのAIスキル、本当にあなたの武器になりますか?技術の波に乗りながら「自分軸」を見失わない方法


さくちょ
- 「AIの進化が速すぎて、もう何から手をつけていいかわからない…」
- 「次々と出てくる新しいツールを追うのに、正直ちょっと疲れてしまった…」
もしあなたが今、そんな風に感じているなら、この記事はきっと役に立つはずです。
僕は最近、バイブコーディングというAIの最先端技術に、3週間から1ヶ月ほど、朝から晩まで没頭する期間がありました。
その結果、ありがたいことに国内でもかなり先行した知見を得られていると自負しています(2025年7月時点)。
しかし、その先に待っていたのは、技術的な達成感だけではありませんでした。
むしろ「本当に大切なことは何か?」という、自分自身の価値観と向き合う、予想外の旅だったのです。
この記事では、僕がAIの最先端に触れてみて感じたリアルな価値観の変化と、これからの時代に本当に重要になるであろう「新しい問題解決のアプローチ」について、僕自身の経験を交えながらお話しします。
AIの最先端に触れて見えた「意外な景色」

2025年7月の1ヶ月間、僕は文字通りAI漬けの日々を送っていました。
来る日も来る日もAIに向き合い、最新技術であるバイブコーディングを使い倒し、様々な実装を試しました。
個人でECサイトのようなものを作れる知識・スキルまで習得し、これまでとは全く違う世界の扉が開いたような感覚でした。
なぜ僕がここまで没頭できたのか?
それは「こんなに時間があってAIに向き合い続けられる人が、ほとんどいなかった」という、タイミングと環境の運が良かった、ただそれだけだと思っています。
まさに、目の前には大きな波が来ていました。
この技術を使えば、ビジネスで大きな成果を出すことも、マネタイズすることも、きっと可能だったでしょう。
でも、僕の心の中に生まれたのは、意外な「ためらい」だったのです。
なぜ僕は「大きなチャンス」の波に乗らなかったのか?

最新技術を身につけ、先行者としての優位性も手に入れた。
客観的に見れば、このチャンスに乗らない手はありません。
しかし、僕の心は「待った」をかけました。
「この技術を、自分のビジネスの“軸”にしていいんだろうか?」
という、拭いきれない違和感があったからです。
最新技術は、あくまで強力な「枝葉」でしかない
これまでも僕はずっと、物事を一本の木に例えて考えてきました。
次々と登場するAIツールや最新技術は、あくまで木を彩る「枝葉」の部分。
そして、その木を支え、本質的な成長を司るのが、揺るぎない「幹」です。
僕が今回手に入れたバイブコーディングのスキルも、非常に強力で便利な「枝葉」であることは間違いありません。
しかし、それをビジネスの根幹、つまり「幹」にしてしまうことには、どうしても踏み切れませんでした。
なぜなら、それは僕が大切にしている「自分軸」とずれると感じたからです。
僕らが本当に育てるべき「幹」とは何か
では、僕が守りたかった「幹」、つまり「自分軸」とは何でしょうか。
それは、過去の記事でもお伝えしてきた、人間ならではの能力です。
- 物事の本質を見抜く洞察力
- 自分だけのユニークな経験
- 読者の痛みに寄り添う共感力
- 情報を組み合わせて新しい価値を生む企画力
どんなにすごいAI技術も、それを使う人間がしっかりしていなければ、本当の価値は発揮できません。
「誰に、どんな価値を届けたいのか?」
という根源的な問いがなければ、最新AIで作ったコンテンツも誰の記憶にも残らない。
この「幹」の部分が貧弱なまま、キラキラした「枝葉」ばかりを追いかけても、木は不安定になり、いずれ折れてしまいます。
僕は、今回の経験を通して、この「枝葉」と「幹」のバランスこそが、これからの時代を心穏やかに生き抜く鍵だと、改めて確信したのです。
AIは「ビジネスの軸」ではなく「問題解決の相棒」へ

「じゃあ、せっかく身につけたAIスキルは使わないの?」
と思われるかもしれませんね。
もちろん、そんなことはありません。
僕はビジネスの「軸」にこそしませんでしたが、AIを日常の問題解決を加速させる「最高の相棒」として、これまで以上に活用するようになりました。
専門家を待つ時間がもったいない
仕事でもプライベートでも、何かわからないことやエラーに直面することってありますよね。
これまでは、詳しい人に聞いたり、回答を待ったりする時間がありました。
でも今は違います。
僕は、疑問が生まれた瞬間に、その画面のスクリーンショットを撮ってAIに投げかけるんです。
- 「このエラーメッセージはどういう意味?」
- 「この設定をしたいんだけど、どうすればいい?」
驚くべきことに、これで問題の8割から9割は即座に解決してしまいます。
もはや、誰かの回答を得られるまでの時間がもったいない、と感じるほどです。
「雑な質問」で8割解決する新常識
ここでポイントなのは、AIへの質問をものすごく丁寧にする必要はない、ということ。
もちろん、プロンプトを練り込むことも重要ですが、日常のちょっとした問題解決においては速度が命。
僕はかなり「雑にAIを扱って」います。
でも、AIは嫌な顔ひとつせず、24時間365日、いつでも壁打ち相手になってくれる。
これって、ものすごく心強いことだと思いませんか?
AIを問題解決のパートナーとして日常に組み込むことで、僕たちは有限な時間を、もっと本質的な活動に投資できるようになるのです。
まとめ

AIの進化は凄まじく、僕らはついキラキラした最新技術という「枝葉」にばかり目がいってしまいます。
最先端の技術をキャッチアップすることは、間違いなくあなたの可能性を広げてくれます。
しかし、本当に大切なのは、その技術をどう使うかというあなた自身の「幹」、つまり「自分軸」を太く、強く育てることです。
AIをビジネスの主役にするのではなく、あくまで日常の問題を解決してくれる最高の「相棒」として活用する。
そして、AIが生み出してくれた貴重な時間を使って、
- 自分だけのユニークな経験を積む
- 物事の本質を考える時間を持つ
- 家族や趣味など、本当に大切なことに心を使う
これこそが、予測不能なAI時代を、最も賢く、そして心穏やかに生き抜くための戦略だと僕は信じています。
あなたもぜひ、AIを便利な相棒として使いこなしながら、あなただけの「幹」を育てる旅を始めてみませんか?